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供託とは

供託というのは大ざっぱに言ってしまうと、ある人が払わなければいけないお金を国が代理して受け取っておくという制度のことです。
なんだか変な制度ですが、生活していると供託が必要な場面が出てくることがあります。供託には様々な種類のものがありますが、供託の中で最も一般的な「弁済供託」を例にあげて説明していきましょう。

借家に住んでいれば当然毎月家賃を払わなければいけません。ところがある日大家さんが家賃の値上げを要求してきました。少しくらいなら我慢しても払いますが、到底容認できないほどの額の値上げを要求してきました。

そこでそんな無謀な値上げは許せないとばかりに、値上げする前の家賃をそのまま大家さんに払おうとしました。ところが大家さんはその額では受け取れないと言って頑として家賃を受け取ってくれません。

受け取ってくれないなら払わなくて良いかというとそんなことはありません。後に裁判所で調停などになった場合、大家さんがそんなことを言った覚えはないと言われたら面倒ですし、話がまとまって貯まった分の家賃を払うときには、利息をつけて支払わなければならないのが原則です。
それに家賃が上がるのは我慢できないけど、払うべきものはきちんと払っておきたいというのも人情です。どうしたらよいでしょうか。

供託の主な種類

弁済供託 家賃、地代の弁済のためにするもの。
執行供託 強制執行にともなうもの。権利供託と義務供託がある。
担保保証供託 将来の補償などのために金銭を担保しておくためにするもの。
没取供託 選挙で一定の得票に足りないなどのとき没取するためにするもの。
保管供託 何らかの目的のために保管するためにするもの。
雑供託 家賃、地代以外の弁済のためにするものなど、上記に当てはまらないもの。

弁済供託

そこで登場するのが供託です。大家さんの代わりに国が家賃を受け取ってあげて、家賃は確かに払いましたよという証明をしてくれるわけです。大家さんにも、あなたに払うべきお金を預かっていますという連絡が行きます。これでひとまず安心して家賃の交渉をすることができます。

弁済供託は、それ以外にも大家さんが行方不明になったとか、大家さんが亡くなって相続人と称する人が複数出てきて、いずれもが自分に払えと要求する場合など、払いたくてもどうやって払ったらいいのか、誰に払ったらいいのか分からない場合に使われる制度です。

供託には他にもいくつか種類があります。執行供託、雑供託など、要するに、お金を払わなければいけないのに、払うべき相手が受け取ってくれない、存在しない、あるいは分からないという場合に、国にお金を預けて、払ったことにしてしまうのが供託という制度です。

執行供託

では、その他の種類の供託をもう少し見ていきましょう。
「執行供託」というのは、裁判所による債権執行手続きを原因とする供託のことです。

ある日突然、裁判所から会社の代表取締役宛に差し押さえ命令が届いたとします。それはたいていの場合、その会社の従業員が借金をして、債権者から借金の分の給料の差し押さえをするという内容です。 従業員へ支払う金額のうちの一部を債権者に支払えということです。

この「支払え」というのは、差し押さえ命令が届いたらすぐに誰かに支払わなければいけないということではなく、たいていの場合、それから2週間以上経ってから債権者から直接会社宛に、支払ってくれという連絡が来るのが普通です。

つまり、それまでその金額は取っておいて、連絡が来てから指示通り支払えばいいのですが、経理の関係上、一定の金額を取っておくのが面倒な場合もあるでしょう。そのような場合は、権利供託と言って、債権者に支払うべき金額を供託することもできます。

または複数の債権者から債権差し押さえ命令が届く場合もあります。この場合は義務供託になり、債権者に支払うべき金額を供託しなければなりません。

雑供託

雑供託は様々なものがあります。

土地建物以外の賃料、例えば駐車場の賃料などは雑供託になります。賃料の支払のためにするものなので弁済供託には違いありませんが、一般的な弁済供託の用紙とは異なります。法務局で雑供託の用紙をもらってください。

それから、様々な事情で解雇した従業員が解雇に不満で退職金を受け取らない場合なども供託ができます。受け取ってくれないと経理上も困りますし、万が一裁判になったときも支払っていないことが問題になることがあります。

買掛金や借入金など債権者に支払うべき金員があるときに、債権者が倒産してしまったなどの理由で、うちへの支払分は第三者に払ってくれという債権譲渡通知が届く場合があります。そのような場合は法律上、一番早く届いた人に払えばよいのですが、同時に同じ内容の通知が複数届いた場合、誰に支払えばいいのか分からなくなります。
放っておくと利息を付けて支払わなければいけなくなりますが、このような場合も、供託すれば支払ったことにしてしまえます。 同時でなかったとしても、複数届いた場合はたいてい倒産間際のどたばたの時であり、通知の効果に疑問があることが多いです。その場合は、通知は虚偽の疑いがあるという理由で供託したほうがよいでしょう。
「供託の原因たる事実」の欄には次のように書きます。

供託者は、被供託者○○○との間に、平成○年○月○日付売買契約(支払日平成○年○月○日)に基づき、商品の引き渡しを受けた。ところが、下記の通り、確定日付ある債権譲渡通知書が同時に送達された。 よって、債務者の過失なくして真の債務者を確知できないので、売買代金を供託する。
1. 送達日平成○年○月○日、通知人○○、譲受人○○
2. 送達日平成○年○月○日、通知人○○、譲受人○○

この場合、供託された金銭は譲受人同士で話し合いをして受け取るか、債権差押えがされると裁判所で配当手続きによって支払われることになります。

 

供託の仕方

供託は法務局が取り扱います。しかも全ての法務局が扱うわけではなく、大きな局だけです。法務局と言えば登記簿謄本を取りに行く所ですが、必しも管轄が同じとは限りません。まずその法務局が供託を取り扱う局であるかどうかを確認してください。

そして、供託にも管轄があります。例えば弁済供託の管轄は、支払場所の住所地を管轄する法務局になります。家賃を大家さんの所に持って行くことになっていれば大家さんの住所を管轄する法務局に供託することになります。
もっとも供託は法務局に行かなくても郵送でもできますし、電子申請もできるようです。

 

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