鈴木行政書士事務所

古物商許可

古物商許可と言えば、一昔前までは質屋や美術品商などが必要とする許可で、あまり馴染みのないものでした。しかし最近ではリサイクルショップやネットオークションで中古品売買の商売をしている人も多くなり、許可申請も多くなりました。

リサイクルショップネットオークションを行っている人は原則として古物商許可が必要だと言っても、フリーマーケットやヤフオクなどで商品を出品している人はたくさんいます。その全ての人が許可を取らなくてはいけないわけではありません。
古物商許可が必要なのは、「古物」を「業」として販売する場合に限ります。

では「古物」とは何でしょうか。
古物商許可が摘要される「古物」とは、古物営業法第2条で次のように定義されています。

一度使用された物品(中略)若しくは使用されない物品で使用のために取引されたもの又はこれらの物品に幾分の手入れをしたものをいう。

つまり一度でも使用されたか、使用されていなくても売買や譲渡が行われたもの(いわゆる「新古品」)がこの許可の対象物です。古物をメンテナンスして新しく見せかけた物も古物です。


「業」として行う

「業」として行うというのは、つまりそれによって利益を出そうという意志があるということと、ある程度の継続性があるということです。

例えば家庭にあった不要品を月に一度近所の公園で行われるフリーマーケットに出品するという行為は、通常であれば利益を出そうとしているわけではないと思われます。たいていの場合、自分で購入した物を買った値段の何割引きかで出品するわけで、儲けは出ていないというのが普通でしょう。

非常に多くお問い合わせがあるのがヤフオクです。ヤフオクも同様で、週に数回出品するようなヤフオクマニアであっても、自分が使うことを目的として購入した物を古くなって売却する行為は、利益を出すことを目的としていない限り「業」として行っているとは認められません。

しかし逆に言えば、例えばフリーマーケットで安く買ってきた物をヤフオクに出品して利益を出そうとする行為を複数回繰り返せば、それは立派な「業」です。結果的に儲けが出なかったとしても、利益を出そうという意志があれば「業」であり古物商許可が必要であるということになります。

また利益を出すことを目的としているか否かという意志も、問題にされるのは本人の意志ではなく、客観的にそう見えるかどうかということです。いくら本人が「業」ではないと思っていたとしても、行動や資金の流れなどからして「業」であると判断される可能性もあります。

警察署が窓口

古物商許可を受け付ける窓口は市役所などでなく警察(公安委員会)です。何か問題が起きたときの窓口も警察署です。
古物商の許可申請は、何故他の申請のように市区町村役場などでなく警察署が扱っているのでしょうか。この点を考えると、古物商許可が必要なのかどうかを判断する基準もなんとなく分かってきます。
新品の商品を販売するのには特殊の物を除いて基本的には許可などは必要ありません。それなのに中古品を販売するとなると許可が必要になるのは何故でしょうか。それは中古品市場には、往々にして盗難品が紛れ込む可能性が高いからです。盗んできたものを犯人がそのまま販売する場合もあるでしょうし、販売者が盗難品だということを知らないで販売する場合もあるでしょう。いずれであっても、盗難品だと発覚した場合は、警察は販売者に事情聴取をすることになります。ですから、古物を販売する人には、あらかじめ古物販売に関する注意点をしっかりと認識させ、盗難品が判明したときには流通ルートをいち早く捕捉するために古物販売業者を把握しておく必要があるのです。
万が一、古物商許可を取らずに古物を販売し、それが盗難品だった場合、非常に厄介なことになりかねません。許可が必要かどうか心配でしたら、きちんと許可を取っておくことをおすすめします。

警察署が古物商を扱っているということによる難しさもあります。
例えば、経産省はネットオークションにおいての「販売業者」とは何かということについての次のようなガイドラインを公表しています。詳細については次のサイトをご覧下さい。
「インターネット・オークションにおける「販売業者」に係るガイドライン」の策定について

インターネット・オークションにおける「販売業者」に係るガイドライン

この条件に合致する人は「販売業者」に該当し、特定商取引法が適用されます。特定商取引法による住所氏名などの広告が義務付けられ、誇大広告の禁止などが適用され、古物を扱う場合には、古物商の許可が必要になるわけですが、このガイドラインは経産省の考えであって、古物商の許可を出すのは管轄の警察署であり、この2者が同じ考えであるとは限らないということにはご注意ください。警察は何か問題が起きたときはガイドラインがどうであっても、決して放ってはおかないお役所です。

 

古物商許可の種類

古物商許可には2種類あります。
「古物商」「古物市場主」です。古物市場主というのは、古物商同士の売買や交換のための市場を開くための許可であり、自分で売買をするだけなら必要なのは「古物商」許可だけです。

許可申請に必用な書類は各都道府県の公安委員会によっても違いますし、警察署によっても微妙に違います。例えば東京都の場合、警視庁のサイトに必用な書類と説明が掲載されています。申請書も掲載されています。

古物商許可申請手続き(警視庁のサイト)

古物商許可必要書類

古物商許可申請に基本的に必要な書類は上記です。

身分証明書とは、破産者でないことを証明するもので、本籍地で取ることができます。破産をしたことのある人は免責が確定してしばらくすれば取ることができるようになります。
登記事項証明書とは、被後見人または被保佐人でないことを証明するもので、東京法務局で取ることができます。
この2つと住民票については、法人許可申請の場合、登記事項証明書に記載のある役員と、実際に古物営業をする営業所の責任者の全員分が必要となります。

これらの書類の他に、営業場所が賃貸である場合は賃貸借契約書などが必要になります。特に自動車を取り扱う場合は、自動車を置いておく場所がきちんとあるかどうかの確認のための書類が必要になることもあります。
またこれ以外にも提出しろと言われる場合もあります。何を出せと言われるかは、その地方によっても、担当の警察官の考えによっても異なることがあります。その辺が、古物商許可申請が他の許可申請と違って難しい点なのですが、これについても可能な限り言うことを聞いておきましょう。

古物商の申請には、もう一つ「古物競りあっせん業」というネットオークションに関係する項目があります。ヤフオクで売買をしている人はこれが必要なのかと思われるかもしれませんが、これはインターネットオークションを開催する側に必要なものです。つまりヤフオクで言えば、ヤフーが必要とするもので、出品する側には関係ありません。

提出する窓口は、古物営業を行う営業所の所在地を管轄する警察署になります。ご自分で申請を行う場合は、まず警察署に連絡をして、担当の警察官に必要な書類や申請書の書き方をよく聞いてください。

警察署というのは決して書類仕事に対して慣れている役所ではありません。警察署によっても、担当の警察官によっても、言うことが違う場合がよくあります。説明書に違うことが書いてあっても、自分がこう言うのだからこの通りに書けという人もいないわけではありません。逆らっても何のメリットもないので、言うとおりに書きましょう。それがコツです。

費用は19,000円です。申請書が受け付けられたときに会計で支払います。

身分証明書、登記されていないことの証明書、誓約書など、申請人の身分上の証明書を提出させられたうえ、警察では犯罪歴の調査などをするようです。一つでも事実と違っていたら許可は出ないし、費用も返却しないと警告されます。
問題がなければ、1ヶ月から1ヶ月半くらいの後、無事に許可書を手にすることができるでしょう。

 

個人で取る場合

個人で許可申請を取る場合の注意として、営業所をどこにするかということが問題となります。古物商という商売の営業許可であり、必ず営業の本拠地として営業所が必要です。
自宅を営業所にする場合、賃貸住宅だと賃貸人の許可が必要になります。公営住宅の場合は許可が出ない場合が多いようですのでご注意ください。

無事に許可が出た後は、個人事業者として事業開始届を出すかどうかを検討してください。利益がたくさん出そうなら個人事業として青色申告の届を出しておけば、税金が安くなります。

 

当事務所への依頼

書類の作成だけを依頼して、警察署への提出を自分でするのなら全国どこの行政書士に依頼しても構いません。警察署への提出も依頼するのなら、その警察署の近くに事務所を構える行政書士に依頼したほうがいいでしょう。
また、警察署では少しでも疑問をもたれるといろいろと事情を聞かれます。追加の書類を提出するようにと言われることもあります。行政書士にご相談いただければ、この点の不安も減るでしょう。

報酬額( 許可申請1件について )

個人での許可申請書の作成 4万円+消費税+実費
法人での許可申請書の作成 5万円+消費税+実費
申請書の提出代行
(提出代行は首都圏近辺のみ)
1万円+消費税+交通費

例えば、都内に営業所を設ける個人の方の古物許可申請で、警察署へ提出の代行までする場合は、
4万円 + 1万円 + 申請費用19,000円 + 交通費
となります。

(「住民票」「身分証明書」「登記事項証明書」をご自身で取得できない場合の取得代理につきましては別途報酬となります。)

 

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